【上級フランス語・DALF C1レベル】レンヌの語学学校の授業と難易度

まりん
1年以上レンヌ第二大学の語学学校に通い、C1クラスを修了した、まりんです。

・レンヌの語学学校ではどんなことを学ぶの?

・どんな能力が身に着く?

・C1レベルって難しい?

という興味がある方向けの記事になります。

私は2019年9月~12月の間、レンヌの語学学校CIREFEのC1クラスに通い週16時間の授業を受講していました。

本記事では、C1レベルの授業の種類と各授業で学んだこと、習得できたこと、難易度を紹介していきます。

今後、レンヌ第二大学付属のCIREFEに通うことに興味がある方や、C1レベルを目指す方の参考になるかと思います。

科目
【基本授業】
L'étude de la langue
L'expression écrite et la compréhension écrite
La compréhension orale et l'expression écrite
L'oral
【選択授業】
La société française (Actualité)
【オプション授業】
Le renforcement grammatical
Les aspects économiques de la France
Le cinéma
各授業、授業時間は2時間です。選択授業は、「フランス文学」か「フランス社会(現代)」のどちらを専攻するか選択することになります。
オプション授業は上記以外に、フランスの歴史、現代美術の歴史、発音、中世建築、海外文学、海外文学、フランス社会(制度)などと幅広くあります。

フランス文学を専攻する生徒がオプションで海外文学を選択、またはフランス社会(現代)を専攻する生徒がフランス社会(制度)を選択する場合、特定のディプロマがもらえます。

L'étude de la langue
主に勉強した文法事項
時制 (Le système temporel)
姓数一致(L'accord du participe passé)
ニュアンス(La modalisation)
受動態(Le passif)
強調(La mise en relief)

B2以前で学習する文法事項の復習をしつつも、以前には習わなかった新しい表現も学習しました。

例えば、次のような文章です。

姓数一致「C'est une  maison qu'ils ont fait bâtir」
受動態「Il s'est vu interdire l'utilisation du smartphone.」

C1レベルでは特に、ニュアンスを意識した表現を習得することに重きをおいておりました。

そのため、条件法を用いて「~らしい」といった表現を使用したり、「確実だ、恐らく、たぶん」などの意味を持つ形容詞や副詞などを使い分けて、微妙な意味の違いを意識した文章を使いこなす練習が多かったです。

L'expression écrite et la compréhension écrite

設問に回答していく形式のB2レベルのような長文読解から始めましたが、授業の大半は文章を要約する訓練に費やされました。
DALFの試験と同じような形式で、学期の最後には3つの文章をひとつの要約にまとめることも行いました。

また、風刺画をどのように解釈して意見を述べるテクニックも学びました。

La compréhension orale et l'expression écrite

リスニングと作文の授業の位置づけですが、授業中に書き方をほとんど学ばず、作文はテストに活用されるくらいでした。

主にリスニングがメインとなり、リスニングのテーマに関して「各生徒の国での実態はどうか」が問われてクラス全員でディスカッションをする流れになることが多かったです。

L'oral

オーラルの時間にも関わらず、リスニング・長文読解・文法学習を行うという、少し迷走している授業でした。

オーラルとしては、与えられたテーマについて2人組での意見を交換、個人で文章構成をきちんと組み立てて意見を述べることを行いました。

文章構成をきちんと組み立てて発言することが重要視されていたため、会話で使える便利な表現を学んだり、正しい文法で話したりすることはあまりありませんでした。

La société française (Actualité)

フランスの歴史を踏まえつつ、現在話題になっていることをテーマに文章読解やリスニングを行いました。

具体的なテーマは、「Les grèves et les manifestations(デモ・ストライキ)」「PMA(生殖補助医療)」「Jacques Chirac(ジャック・シラク元大統領)」「La laïcité(政教分離原則)

馴染みのない単語を多く扱い、試験時間に対して圧倒的に多い分量の問題量であったため、1番難易度の高い授業でした。
周囲の様子を見ても、20点満点のテストで8~11点代を取る人が多かったです。

Le renforcement grammatical

基本的な文法事項の習得を更に強化するための授業です。

主に勉強した文法事項
複合過去(Le passé composé)
半過去(L'imparfait)
大過去(Le plus que parfait)
接続法(Le subjonctif)
受動態(Le passif)
関係代名詞(Les pronoms relatifs simples, composes)
条件法(Le conditionnel)
単純過去(Le passé simple)
Les aspects économiques de la France

フランスの経済に対する国家の役割をテーマにしたテキストをベースに、フランス経済について学びました。
先生が現在の経済状況を交えながら補足説明し、都度生徒の疑問に答えていく形式で授業がすすみました。

また、各自フランスの経済に関するテーマを設定して、1人1回15分のプレゼンを行いました。

Le cinéma

主に映画が登場してきた時代のものを扱って映画の撮影技法を学び、映画を観ながらどんな技法が使用されているのかを先生が解説していく授業でした。

テストでは、映画を観て考察し、順序立てて意見を述べていく能力が重要視されました。

身に着く能力

主な事項
日常生活ではあまり馴染みのない単語の習得
総合的な文法事項の知識
言葉にニュアンスを持たせて表現する力
複数の文章を要約する力
意見を順序立てて述べる力
DALF C1の試験対策を行っているわけではないので、学校の授業のみでのDALF C1合格は難しいでしょう。

C1レベルの難易度

B1とB2の授業レベルの差よりも、B2とC1の授業レベルの差のほうが大きく感じました。(主に読解とリスニングの面で)

C1レベルではアジアの学生の割合が少なくなり、ラテン語を母国語とする学生の割合が増えたことが大きく影響しています。

ラテン語を母国語とする学生は、文法事項に弱くても読解とリスニング、オーラルには強い傾向があります。彼らのレベルに合わせて授業が進むため、アジアの学生は授業についていくのに苦労している人が多かったです。

また、DELF B2の作文対策の勉強を行った後でないと、C1クラスのテストで高得点を取得するのはなかなか難しいのではないかと思います。というのも、どの授業でも最初のテストから順序立てて意見を述べる能力が求められたからです。

C1レベル到達に向けて

C1レベルを目指すにあたって取得しておきたいDELF B2試験、私がDELF B2取得するまでに行った対策を下記記事で紹介しています。

 

レンヌの語学学校への留学に興味がある方は是非下記記事を参考にしてみてください。

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