フランス語学習で仕事とキャリアの可能性は広がる

マリン
効果的なフランス語の学習方法を発信している、マリンです。

フランス語は役に立たない?仕事・キャリアに役立つのは英語だけ?

フランス語を勉強しても将来役に立つのか、不安に思ったことはありませんか?

私自身、社会人3年目でフランスに留学する前は、「いつか仕事でフランス語を使えたらいいな」と漠然と思っていましたが、実際にどんな場面でフランス語を使うのか、具体的なイメージは正直あまり湧いていませんでした。

留学エージェントの方にはこう言われたこともあります。「日本でフランス語を使う仕事はあまりないからね。とにかく英語ができないと難しいよ。」その言葉を聞いて、フランス語を学んでも仕事には役立たないのかと、がっかりしたのを覚えています。

実際、エージェントの言う通り、日本の求人票では英語力が求められるものが圧倒的に多く、フランス語は「英語ができた上でのプラスアルファ」という扱いであることがほとんどです。

それでも、フランス語を学ぶことがビジネスやキャリアに全く役立たないわけではありません。むしろ、フランス語を学んだことをきっかけに、私の仕事観やキャリアは大きく変わりました。

私は、「求人票に応募してフランス語を使う仕事に就く」選択はしませんでしたが、フランス語学習を通じて経験が増え、そこから自分のやりたいことがだんだんクリアになっていったため、フランス語を学び始めて本当によかったと思っています。

フランス語を学ぶことがキャリアや人生にどのような影響を与えるのか、一つの参考になればと思い、この記事では、以下のような悩みを持つ方に向けて、私の経験を共有します。

このような悩みをお持ちの方へ

・フランス語を活かす仕事がしたいけれど、具体的に何がしたいのかわからない
・フランス語は将来役に立つのか疑問を感じている
・フランス語学習のモチベーションが下がっている
・フランス語を学んだ人は、実際にどんな仕事をしているのか知りたい

    フランス語学習のきっかけ

    フランス語を学び始めた背景と動機

    新卒で営業職として働き始めましたが、仕事をしていく中で「これから何十年も働くのであれば、どうせなら自分が好きで熱中できることを仕事にしたい」と考えるようになりました。その時に思い浮かんだのが「語学」でして、語学を活かして仕事がしたいと思いました。
    学生時代に第2外国語としてフランス語を学んでいたのですが、履修後に学習をやめてしまいました。しかし、もう一度フランス語を習得したい気持ちが芽生え、再び学習を始めました。学習していく中で、留学するのも一つの選択肢だと思い、会社を辞めてフランスに渡航しました。

    留学の目標と期待

    当初の目標は、「フランス現地で働く経験を得る」ことでした。単純に、フランスで働いてみたいと思っていたことが一つの理由です。また、留学後は日本での再就職を決めており、「留学経験やフランス語のスキルがキャリアの幅を広げるきっかけになるはず」と考えていました。

    フランス留学中の活動・フランスで働いた結果

    フランス留学での活動

    フランス留学中は語学の習得だけでなく、新しいことに挑戦したいという思い、自分の経験が同じくフランス語を学習する人の役に立てば嬉しいという思いから、ブログを始めました。

    留学開始9ヶ月後くらいから、語学学校に通いながら、モンサンミッシェルのお土産屋さんで働くという貴重な経験もしました。現地の人々とフランス語でコミュニケーションをとりながら働く中で、実践的な語学力が身につくのを実感しました。

    フランスで働く中で得た新しい価値観

    「フランス語を使って働く」という目標を達成した一方で、「この仕事を一生続けたいか?」と考えた時、答えは「No」でした。フランス語を使う仕事なら何でも良いわけではないと気づき、次に進むための判断軸ができました。

    帰国後の転職活動での経験

    留学後の転職活動

    フランス留学から帰国する少し前から転職活動を始めました。前述の通り、フランス語を使えればなんでも良いというわけではないので、「自分はどんな仕事をしたいのか?」を改めて考えました。
    その際フランス語を学んでいる中でも特に、「どうすれば効率的かつ効果的に語学を習得できるのか?」という点に興味を持っていたことを振り返りました。学習の過程を言語化して整理することが好きだと気づき、学習に強い関心があることを再確認したので、学習サービスを提供する企業をいくつか受けていました。

    ちなみに、留学前に勤めていた大手企業での経験を踏まえて、今度は柔軟な働き方や新しい考え方を取り入れる職場で働きたいと考えていたので、スタートアップやベンチャー企業を中心に応募をしていました。

    スタートアップのグローバル企業に入社

    最終的に入社したのは、スタートアップのグローバル企業でした。人材育成に使用される海外の学習プラットフォームを提供しており、前職での営業経験を活かして営業職としてスタートしました。

    フランス留学は転職に直接有利になるわけではないと考えていましたが、振り返ると留学経験がこの会社への入社につながったと感じています。

    留学を通じて、自分は学習領域に興味関心があると気づけたことで応募をしたこと、異文化理解や柔軟な対応力を評価されたことが、採用の決め手となったと感じています。つまり、フランス語のスキルではなく、留学を通じて得た柔軟さや経験が評価されたのです。これにより、語学学習を通じて得た経験がキャリアに与える影響は必ずしも語学力だけではないと考えるようになりました。

    キャリアの転換点

    フランス語学習がキャリアに与えた具体的な影響

    前述の通り、フランス留学中に、ブログを通じてフランス語学習の方法や留学経験を発信していました。この活動を通じて「マーケティング」に興味を持つようになりました。新しい会社では営業職として働いていましたが、マーケティングに挑戦したいという思いが強まり、社内で立候補してポジションを変えることができました。未経験からマーケティング職に転職するのは実際に転職活動をして難しいと感じていましたが、スタートアップ企業での社内ポジションチェンジは比較的スムーズでした。

    結果的に、フランス語学習をきっかけとしてマーケティングに興味を持ち、マーケターとしてのキャリアが開けました。自分のやりたいことや向いている職種を見つけられたのは、キャリア形成にとって大きな収穫でした。

    マーケターとしての成長と次の挑戦

    約4年間マーケティングの経験を積む中で、さらにスキルを深めたいという思いが強くなり、また学習に関する知見を広げたいという新たな目標も芽生えました。

    その結果、次のキャリアステップとして、別のスタートアップの学習関連企業に転職しました。留学直後の会社で経験を積んだことで、今回はマーケターとしての転職が比較的スムーズに進みました。フランス語学習をきっかけに始まったキャリアの転換は、今では自分の専門分野を深める新たな挑戦へと繋がっています。

    副業としてフランス語関連の活動

    学習関連企業で得た知識とスキル

    学習関連の企業で働いたことで、効果的な学習方法やテクノロジーを活用した学習の知見を深めることができました。その経験を活かして、ブログやSNSでフランス語学習者に向けた学習の仕方の情報発信をより良い形で共有する活動を続けられています。

    また、フランス語の学習サイトで講義をしたり、DELF/DALF対策の教材を多くの方に購入いただいたり、フランス語学習の仕方を学ぶレッスンを提供することで、少なからずお金をいただきながら価値提供ができています。

    スタートアップという環境が後押しに

    スタートアップで働く環境も、副業が可能になった大きな要因です。スタートアップでは副業を許容している会社が多く、自分で事業を展開している人や副業をしている同僚も珍しくありません。そのため、副業に対して前向きな環境が整っており、挑戦しやすかったと感じています。

    また、スタートアップの職場では幅広いマーケティング業務を経験し、ゼロから企画や施策を立ち上げる力や、収益化の全体像を把握するスキルも身につきました。これらの経験が副業活動にも直接役立っています。結果として、スタートアップで働く選択が自分にとって非常に良い影響をもたらしたと感じています。副業を通じてフランス語学習をサポートするという新たな挑戦ができるようになったことは、スタートアップならではの恩恵だと思います。

    副業と本業の相互作用

    お金を稼ぐ目的ではない個人の発信活動も含め、副業と本業はお互いに良い影響を与え合っています。
    例えば、本業で学んだマーケティングの知識やノウハウを副業に活かしたり、副業で得たスキルや経験を本業に還元することができています。

    人との繋がりが広がり、それが刺激にもなった

    フランス語という共通項を通じて、人との繋がりが大きく広がりました。SNSを活用してフランス語学習者と交流したり、グローバルなキャリアを歩んでいる方々のコミュニティに参加したりすることで、多くの刺激を受けています。

    そうした繋がりの中で、「こんな働き方もあるんだ」と新たな視点を得ることができたり、目標に向かって努力する人たちの姿を見ることで、自分自身ももっと頑張ろうという気持ちになれました。

    フランス語を学び始めたことで、単に言語スキルが向上しただけでなく、人と関わることで得られる学びや刺激が、日々のモチベーションにも繋がっています。

    結論:フランス語を学んだことで得たもの

    フランス語学習は、直接的な影響だけでなく、間接的な効果も含めて、私の生き方に多くの変化をもたらしました。具体的には、以下のような成果です。

    • フランス語がきっかけで視野が広がった
    • 自分が好きなことがだんだんと明確になった
    • キャリアが変わり、より主体的に考えるようになった
      →人との対話を増やし、キャリアに役立つ本や記事を読む習慣ができました。

    学習や経験を重ねる中で、新たな発見や気づきが生まれるものです。ただし、いきなり環境を大きく変えることは、誰にとってもハードルが高いと感じると思います。

    「語学学習は好きだけど、具体的にどう活かせるかわからない」
    「自分のやりたいことが見つからない」
    そんな悩みを持つ方には、まず次のことを試してみるのがおすすめです。

    ・知人やキャリア構築に興味がある人と話をしてみる
    ・専門家にキャリア相談をしてみる
    ・本や記事、SNSを通じて新しい視点を得る

    他者との対話や情報収集を通じて、自分の考えや可能性を整理することで、次の一歩が見えてくるはずです。
    私が個人的におすすめしたい本を下記でご紹介します。

    おすすめの本:「ディープドライバー ほんとうにやりたいことを言語化する方法」

    ディープドライバー
    あなたの潜在能力を引き出す新たな視点

    「自分はどんな未来を目指しているのか?」「本当の情熱や原動力はどこにあるのか?」

    『ディープドライバー』は、あなたの心の奥底に眠る「本当の自分」を探し出す旅に誘います。本書は、心理学、哲学、そして最新の脳科学を組み合わせ、人生を豊かにするための具体的なヒントと方法を提供します。

    自分を突き動かす動機の源泉を見つけて(フェーズ1)、なりたい未来を具体化し(フェーズ2)、それに向けた行動を特定し、習慣化する(フェーズ3)。 この3つの大きなステップを、豊富なワークシートとともに、実践的に指導。

    この本では、「自分の好きなことだから続けられる=行動できる」という視点を軸に、好きなことを見つけることでやる気を持続させる方法を解説しています。
    書籍の中にはさまざまなワークが含まれており、「自分は何者で、どういう人生を生きたいのだろうか?」という問いに向き合い、自分なりの答えを探求していく内容となっています。

    書籍の中にはワークがあり、「自分は何者で、どういう人生を生きたいのだろうか?」という問いに対し、自分なりの答えを探求していくことがテーマになっています。何が好きなのか?なぜそれが好きなのか?を幼少期の経験から遡って、徹底的に深掘りしていくので、自分の好きなこととやりたいことを言語化できます。

    書籍の中のワークに取り組むことで目標が見つかったり、フランス語がやっぱり好きだと気づけると、フランス語学習のモチベーションも高まります。

    私自身、ここで紹介したキャリアで十分満足しているわけではなく、この先の目標の過程です。この本を読んでさらに進みたい方向性が見えてきたり、フランス語の学習モチベーションも高まりました。自分の好きなことややりたいことを見つけたいという方は是非一度読んでみてください。

    効果的なフランス語学習方法をお届け