DELF A2に90点で合格した私の試験対策方法

まりん
フランス留学前にDELF A2、フランス留学中にDELF B2を取得し、2020年12月にC1クラスを修了した、まりんです。

フランス語
学習者
・フランス語の試験DELF A2ってどんなレベル?
・仏検とどう違う?
・どんな対策をするべき?
・どんな参考書を使用すればいいの?

という疑問を抱えている方の悩みを本記事で解決いたします。

なぜなら、私は日本国内での勉強だけで2018年春季DELF A2試験に90点で合格することができたからです。

この記事では、私が実際に勉強してきた経験を踏まえて、DELF A2試験のレベルと内容、合格するための各パートの対策の仕方を紹介しています。

この記事を読むことで、DELF A2に受かるためにすべきことがわかるようになります。

DELF A2のレベルと内容

欧州評議会

設定レベル

DELF仏検目安
A2DELF

A2

準2級日常生活において過去形・現在形を用いて表現することができる

(日仏文化協会HP参照)

 

試験内容は『聞き取り、読解、文章作成、口頭表現(面接)』4つのパートに分かれており、各パート最低5点以上取得のうえ、トータルで50点以上を取得すれば合格となります。

 

つまり、『聞き取り、読解、文章作成』のパートで満点を取って75点だったとしても、口頭表現で4点しか取れなかったら不合格ということです。

仏検と違って、初級レベルから『話すこと』にも力を入れて勉強しなければいけません。また、聞き取りと読解のパートの中では記述式で答えなければいけない問題もあります。

この点で、初級レベルにおいては仏検よりDELFを勉強するほうが実用的なフランス語力を身につけることができると言えます。

DELF各パート対策方法

聞き取り

【耳が喜ぶフランス語】

本書の特徴

■ネイティブのスピードで文章が話される
➡早い口調の聞き取りが苦手な人に向いている。

■フランス語と日本語の対訳が記載されている
➡わからない単語を調べる手間が省ける。

■覚えるべき単語がピックアップされている
➡わざわざノートに書き写して単語帳を作る必要がない。

本書はレベル毎にSTEP3まで分かれておりますが、A2レベルならSTEP1の50番目までをやれば十分です。

最初はなかなか聞き取りが難しいですが、繰り返し聞くことで確実に力がついてきます。

※Amazonで本書の中身をチラ見できます。

読解

複数のDELFの模擬試験参考書を使用して多くの問題を解いていきました。

なぜかというと、実際に問題を解くことで『着目すべきポイント』や『記述式の問題に対して簡潔に答える力』を身につけることができるからです。

 

ただ長い文章を読むだけでは、『文章の内容は理解できるけど、どの範囲まで本文を引用して記述すればいいのかわからない…』という罠にはまってしまう可能性があります。

だからこそ、高得点を目指すには何度も問題を解いて答え方の傾向をつかむ必要があります。

 

そのため、フランス語のニュース等、問題の無いただ長い文章を読むだけということは私はしませんでした。
リスニングのテキストを読むことで既に読解力をアップする助けになっていますしね。

オススメの模擬試験参考書は、本記事下部で紹介します。

文章作成

与えられたテーマに対して、60~80語で文章を記述する問題が2題出されます。

私は、2ステップに分けて文章を書く練習をしました。

ステップ1
【口が覚えるフランス語】を用いて簡単なレベルの文法から、短い文章を正しく書く練習をする。

形容詞、定冠詞、前置詞、疑問文などのように、文法の項目ごと章が分かれて各章に10の例文があります。

①参考書の日本語の文章見て自力でフランス語に訳す

②参考書のフランス語訳を見て自分の書いた答えと照らし合わせる

これを繰り返すことで、基本の文法を使用した文章を書く力が向上しました。

例題が多く、同じ文法を用いた作文を集中して練習できるのがこの本の強みです。

ちなみに本書にはCDが付属しているので、CDを聞きながら文章を書き取る練習をすれば聞き取りの練習にもなります。

※Amazonで本書の中身をチラ見できます。

ステップ2
模擬試験の参考書の例題を解き、書いた文章の修正をハロートークなどでネイティブスピーカーにお願いする

ハロートークとは、学習したい言語のネイティブスピーカーと簡単に繋がることができる、言語交換アプリです。
イメージしやすく言うと、TwitterとLINEをミックスして言語学習に特化したのようなものです。

自分が学びたい言語(フランス語)を設定すると、日本語を学んでいるフランス人のモーメント(ツイート)を見ることができます。

逆に、自分がモーメントを投稿したら、日本語を学んでいる複数のフランス語ネイティブがその投稿を見ます。
自分がフランス語で投稿した文章に誤りがあれば、ネイティブがその文章を直してくれます。

個人にメッセージを送ってチャットのやり取り、電話での会話も可能です。

 

私は、模擬試験の例題を解いて書いた文章をモーメントに投稿して、文章の添削をネイティブの方々にお願いしていました。言語交換のアプリなので、みんなこころよく文章を修正してくれます。

ただし、文章を直してもらったら彼らに必ずお礼を言いましょう!また、直してもらいっぱなしでは失礼なのでお返しに彼らの日本語を直してあげましょう。

口頭表現(面接)

①自己紹介 ②一人語り ③ロールプレイ の3部構成です。

 

①自己紹介の対策法

名前・年齢・家族・仕事・趣味等を、事前にどんなことを言うか決めて暗記して試験に臨みました。

 

②一人語り、③ロールプレイの対策法

私は試験前にフランス人の先生に面接対策をしてもらいました。事前に誰かとフランス語で話す練習をすることは、必須だと実感しています。

なぜならフランス語を話せるようになるためには、頭の中ですぐに文章を組み立てて、それを声に出すことを繰り返すことが必要だからです。

事前に誰かと話す練習をしていないと、試験本番は緊張して話せなくなる可能性も十分にありえますし、面接官からの質問に対して頭が真っ白になってしまうこともあります。

 

だからこそ、事前に会話練習をするべきです。フランス語の会話レッスンをすることのメリットと、しない場合のデメリットは下記です。

フランス語レッスンで会話練習をするメリット
フランス語を声に出すことに慣れる
相手が先生のため、ミスを気にせずに話す練習ができる
間違いを直してくれる
相手の質問に答える練習ができる
DELFの模擬面接ができる
フランス語レッスンで会話練習をしないデメリット
会話練習の機会が少ないため、『書けるけど話せない』というパターンになりやすい
間違いを誰にも指摘されないので、気づかずそのまま
質問された時の返答に慣れないため、試験当日にパニックになる
DELF面接の練習をしていないため、当日緊張しやすい

模擬試験 おすすめの参考書

【Reussir le DELF A2】

文章作成や口頭表現の採点の基準を解説しているので、押さえておけばいいポイントがわかって対策がしやすいです。

私は聞き取りと読解のパートに関しては、少なくとも3回は繰り返し解き直しました。
実際の試験よりも内容が難しめなので、この本を理解できるようになっていたら試験本番の問題は簡単に感じられます。

フランス書籍のため、一般の本屋さんではほとんど取り扱いがありませんのでネットで購入されることをオススメします。

【NOUVEAU DELF-A2(LIVRE+CD)】

中身はシンプルなのですが、数多く問題をこなすのに適しています。

上記のReussir le DELF A2とは違ったパターンの問題を解くことができます。

DELF試験では、その都度その都度いろんなパターンの問いを出されます。

どんな問題が来ても「あ~、このパターンね。模擬試験でやったから簡単に解ける!」となるように、Reussir le DELF A2と合わせて使用するのがオススメです。私は語学学校で補助的にこの問題集を使用していました。

さいごに

試験を合格するためにはとにかく問題演習・会話練習の数をこなすことが大事です。

今回紹介したDELF A2対策は、その他の勉強の基礎となる単語や文法を学習したうえで行った対策です。

オススメの単語帳や文法書の効果的な使い方はこちらの記事で公開しています。

 

また、DELF A2試験当日の様子はこちらの記事で紹介しています。

 

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